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2010. 04. 29  
天候不順が続いて、心身共に不調が続く。
連休前にエイヤっ! と気分を変えるべく、行きつけの美容院へ。
2ヶ月ほど前に鳥の巣のようになったクルクル頭はいっこうにパーマが取れる気配もなく、落ち着かないままだったのを、少し修正してもらった。

パーマ液浸透中の暇な時間に、美容院蔵書の「のだめカンタービレ最終巻」を読ませて貰う。この美容院には、通好みのマンガがいっぱい並んでいるのだ。そのチョイスの素晴らしさに店長のセンスを垣間見て以来、ずっと贔屓にしているのであったが、前回来たときは、のだめの最終巻が無かったのである。「買っておいて~」と冗談半分で伝えたのに、ちゃんと応じてくれたとは……ますます贔屓にするぞよw
のだめのラストは一応の大団円という感じで、収まりはまぁまぁかと思う。実際は、プロの演奏者の道は激しく険しいものであり、マンガのラストはかなり大甘だという気もするのだが。
演奏者としてであれ、育成者としてであれ、「才は神から与えられたものなのだから世のため人のために使うべき」という言葉が、結局の結末にもっとも相応しいモノだと思ったのだった。
まぁ私は神を信じないので、神じゃなくて「天」と言っちゃうけどね! 

才能ある者はすべて天の器。だが、天のことわりを納めるには、人間はしばしばあまりに脆弱なので、たいていがすみやかに壊れてしまうのが悲劇なのだけど。

昨日は、息子と一緒に行った歯科医院の待合いで、「ガラスの仮面」最新刊も読んだのだった。思えばこの作品も、偉大なる天の器というものが如何なるモノか、を追い続けてきた作品であることよ。で、この巻でようよう亜弓が失明しかけてる? アレアレ? 雑誌ではもう遙か20年ほど前にそうなっていたはず……どんだけ単行本で修正してるんだ!w でもまぁ完結に向けて描き続けてくださるならば是非は問わないので、美内先生どうか頑張ってください。


「わが友マキアヴェッリ」遅々として読み進まず(´w`)
心身共に不調で、集中力がもちましぇん。
ようやっと、ロレンツォ・デ・メディチの活躍を描いている辺り。
で、まぁこのロレンツォさん、まだ世界史に無知だった頃の私ですら名前をなんとなく聞き知っていたほどのメジャーな英傑。その果断な行動といい、教養と感性に裏付けられた統治っぷりといい、気むずかしいフィレンツェの民衆にとことんまで支持され愛され、護衛などまったくの無用と主張して酒場をハシゴしまくっていたという大物ぶりといい、なんと魅力的な存在であろうかと読んでいたのだが。

統治者としての顔の裏に、情緒豊かな作家の魂も持ち合わせていた御仁であったらしく、特に彼が書いたとされる、感謝祭のための詩「バッカスの歌」(8番まであるそうな)は、長く広く歌い継がれ定着し、500年以上たった20世紀のイタリアの映画館にもその詩が掲げられていた、という。スタンダードナンバー、ということなのだね。

で、ヴェネツィアまで広まり、歌われ続けたその歌の大意が汲まれて、「ゴンドラの歌」になっていったのではないか、という塩野さんの想像が語られるのだった。

Quante bella giovinezza

いと麗しは青春
   
Che si fugge tuttavia

いと素早しは時
    
Chi vuol esser lieto, sia 

いざ愉しめやこの日この時
 
Di doman non ce certezza.

明日が確かなはずも無し



なるほど、黒澤明氏の映画「生きる」で有名な「ゴンドラの歌」、なぜゴンドラなのかがよく判らなかったのだが、こういう事ならばトン、と納得できる。ゴンドラ、と言えばヴェネツィア(私くらいの年寄りはついついベニス、と言っちゃうけどねw)だもんね。


マキアヴェッリ、チェーザレの時代を堪能したらヴェネツィア一千年の歴史を今度は追うつもりだけど、このヴェネツィアというのもなんとも一筋縄ではいかない、怜悧狡猾権謀術数充ち満ちたドエライ国家だったようで、私ごときに咀嚼できるか、一抹不安なのでした(´д`)




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プロフィール

星 ゆう輝

Author:星 ゆう輝
人生50年、オタク歴40年弱、母親業四半世紀。老眼とボケが迅速に進行中。麗しいロボ執事をはべらせるのが老後の夢。

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