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2012. 07. 12  
大津の中学で起きた事件の詳細をずっと追っている。
なんととんでもない時代になったのだろう、と思う。

暴行、恐喝、自殺教唆などの事件の内容そのものも酷いが、もっと酷いのは組織ぐるみで行われたと思われる隠蔽や揉み消しだ。
学校と役所に同時にガサ入れが入るという異例の事態になったわけだが、
「暴行容疑で」
という報道はほとんどブラックジョークのようだった。
学校の教諭が暴行したわけではない、もちろん教育委員がそれをしたはずもない。
つまりこれは、容疑の表向きこそ暴行だが、真に問われているのは公務員としての行動や対処の非、だということなのだろうと思う。


だが、私がこの件でもっとも「とんでもない」と思ったのはこの点じゃない。
いじめ、なんぞは40年以上前から存在することを知っているし、社会問題となった30年ほど前から、事態は何も変わっちゃいない。エスカレートするばかりだ。

今回、今までと一線を画してとんでもなかったのは、ネットにおける情報の動きである。

とある個人の詳細情報が、実名から住所から家族構成やその鮮明な写真に至るまで、ことごとく暴かれ晒され流布されるという様を私はリアルタイムで見ることになった。その素早さ、手際の容赦無さ、執念と憤怒と憎悪の激しさに戦慄した。
なにより凄まじいのは、それらが報道や調査のプロでもなんでもない、組織でもなんでもない、素人の個人でしかない存在の手によって成されるということだ。

お互い顔も名も知らない、何の縁もない、隔離された一人一人がネットで情報を提供し合い、検証し合い、アドバイスや罵倒を織り交ぜながら「暴露」という一つの目的のために動き続ける。

スタンドアローン・コンプレックス、孤立しながら共同する集団。
デスクトップ・ディティクティブ、パソコンの前から動かず情報を集め検証することで解明を進めていく行動。

あまりに膨大な情報が、あまりに速く集まる。
暴露という目的があまりに短時間で達成される。

この激しさ、素早さに、旧弊な組織の多くがついていけないだろう。
だとしても、どんなに信じがたくとも、認めるしか無いのだと思う。世界は、大変換期を迎えているのだということを。

綺麗事ばかりのお題目やスローガンや分析や提言や思想や哲学やシステム整備ごときで、イジメという問題をどうにかすることは出来やしなかったのだ。呆れるほどに何も変えられない。

が、この破壊的で容赦の無い
「ネットに集う情報の威力」
で、いずれ世界は否応なく変わっていくのだろう。

学校システムは解体されるかもしれない。
資本主義社会は貧弱になるかもしれない。
議会政治が打ち棄てられるかもしれない。
自由と平等が悪となり、階級社会が是となるかもしれない。

得体のしれない未来。が、こういう常識のでんぐり返った未来にこそ、今まで人類が達成し得なかった知性と思いやりと協調が満ちているかもしれないのだ。

いずれにしてもパンドラの箱であろうけど。
ありとあらゆる破壊、破滅、不幸、厄災、痛み哀しみ苦しみが噴出しはびこり、それでも最後に希望だけが残るだろうと信じねば、とうていやっていけるものではない、と思う。


大津の事件は既に計り知れないほど多くの悲惨と苦しみを生み出した。
そしてこれがきっかけとなって、ますます多くのそれが出てくるだろう。
それはつまり、今まで隠匿されていたこと、スルーされていたことも明るみになるということだ。(今この波に乗れば、数字を稼げると踏んだマスコミもしばらくは積極的に報道をするだろうし、大津の事例に震え上がった関係各所も少しくらいは自浄作用を備えるだろう)


そしてもっと多くの人に気づいて欲しい。
世界が変わってしまうほどの勢いがなければ、イジメ社会などという問題の改善はあり得ないのだ、ということを。


高度情報化社会のシステムばかりが先行し、使いこなす人間の意識の変化がほとんど追いついていない。
この現状は、かつて王の頭上にあるとなぞらえられた「ダモクレスの剣」が、すべての人々の頭上にあるようなものなのだろうと思う。
ほんの些細な判断の違い、あるいは単なる不運1つで、それは真っ逆さまに降ってくるのだ。


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Comment
新しきスタイルの苛烈で容赦のない社会的制裁SYTEM。願わくばそれは政治とマスゴミに向かって
行って欲しいものだ。出来れば個人ではなく、、な
本当に怖いこと
この件に関しても、これから起こるであろうざまなコトにも言えると思が、本当に怖いいのはこの一件を傍観するだけでもこの拡散して行く出来事の構成要素になってしまうことだと思う。電子の網からは何人も逃れられない。
そして、その圧力に当てられて倒壊するモノが新しい痛後らスイッチを形作っていく。
>せっちゃんさん

太字の文電網恢恢疎にして漏らさず』
アテクシのばやい電網恢恢接して漏らしまくり、、、orz(涙)w
Re: タイトルなし
まんもさん>
新聞社や企業やテレビ局など、公に向かったことは何度もあったようです。
公人でもなく、かつ成人でもない個人に対してこれほど激化した例はむしろ珍しいかと思いました。
Re: 本当に怖いこと
夫の人>
だからこそ世界の変容に一人一人が備えるべきだと思うわけ。
ネットリテラシーという言葉は繰り返し語られるけれども、より真剣に考えないとね。
ネットの外での相互監視も今後はもっと厳しい社会になるだろうし、従来の常識ばかりにとらわれていたら、未来はなかなか厳しゅうございますよ。
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星 ゆう輝

Author:星 ゆう輝
人生50年、オタク歴40年弱、母親業四半世紀。老眼とボケが迅速に進行中。麗しいロボ執事をはべらせるのが老後の夢。

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