--. --. --  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2012. 12. 27  
ジェリー・アンダーソン氏死去の報。

「ゲリー・アンダーソンじゃなかったっけ」と口走ったら夫の人に年寄り呼ばわりされた。なんというおまゆう。

ともあれアンダーソン氏といえばサンダーバード。なにを差し置いてもサンダーバード。みんな大好きサンダーバード。
この動画を見ても、若い人たちにも人気を博していたことが判る。(なお日本語主題歌には歌詞の譜割りが異なる別バージョンも存在して、どっちを正統と見なすかは意見が別れる。私は断然こちら推し)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2327915

とにかくカッコいいのだ。涙ちょちょぎれるほど、脳汁溢れるほど、カッコいいのだ。
なにがカッコいいのかだって? 
そんなもの説明せんとアカンのか?
ああもう語るのもめんどくさいわ。
観れば判る! 問答無用! 


などと放り出すのも乱暴過ぎるのでもうちょっと。
サンダーバードを語る上でまず重要なのはメカデザインの秀逸さだろう。無駄の無い美しいフォルム。現実感のある重厚さ。リアリティそのものが魅力となって迫ってくる。工業の発達が早かったイギリスならではのセンスなのだろうか。

が、どんなにデザインが美しかろうが優れていようが、もっとも大切なのは、それを
「いかに見せるか」
に尽きると思う。

TV映像を作るにあたり、予算を掛けずに実現させるための手段として、人形とミニチュアを選択したというアンダーソンの伝説。水しぶきを上げて発進するシーンは、普段使いのカフェテーブルをひっくり返しただけのミニプールで撮られたという。撮影が終われば片付けて、またそのテーブルで普通にお茶を飲んだのだ、と。そんな小さな、手作り感満載の環境であの迫真の特撮は作られていたのだ、と。

少ない予算、小さなスタジオ、限られた人員。そんな厳しい状況で、よくあれだけの迫真に満ちた画が作れたものだと思う。
なぜ、アンダーソン氏にはそれが可能だったのか。
おそらくは、脳内に「仕上がるべき映像のイメージ」が確固たる形で存在し、またそれをスタッフに伝える方法にも長けておられたのだと思う。

ありとあらゆるオブジェクトを作り物の配置でこなした「サンダーバード」(稀に手足のアップなどに生身が使われたりはしたが)。
すべて作り物であるのに、迫真性に満ちること。この驚くべき意味を、映像作家を志す人、絵を描くことを志す人、マンガ家を志す人全てに考えてもらいたい。


サンダーバードにしろ「新・八犬伝」にしろ、子供の頃に親しんでいた人形劇作品が、どれほど凄い、素晴らしい、驚異の品質の作品であったのか、歳を取るほどに判ってくる。なんという恵まれた体験だったのだろう、でも子供だから故にその価値には気づかない。
それが当たり前だと思っていたのに、実はまったく当たり前ではなくて、類する作品の数すくなさに茫然とする人生。

でも最近の子どもたちには「新・三銃士」があったっけ。
あれも、10年、20年、30年後になっても色褪せない魅力と、老いるほどにいや増す価値に気づける稀有な作品だったろうと思う。


アンダーソン作品の映像魂は、初期の「機関車トーマス」のブリット・オールクロフト氏や「ウォレスとグルミット」のニック・パーク氏に綺麗に受け継がれていると思う。

反面、私が「世に比類なき奇跡の一品」と呼び続ける「ダーク・クリスタル」のジム・ヘンソン氏のスピリットとエッセンスと技術は誰が受け継いでくれたのだろう。

ティム・バートン?
ジョン・ラセター?

いや、お二人ともこの上なく素晴らしいけど、でもやっぱ違う気がする。コマ撮りやCGじゃどうしても違うんだ、模型稼働でないとダメな境地があるんだよぉぉぉ。



ああ、アンダーソン作品のカッコよさを支える要素として音楽も忘れちゃいけない。絶対、忘れちゃいけない!

このエントリは、終始「バリー・グレイ音楽集」を聴きながら書きました♪

行け、風を巻いて!

関連記事
NEXT Entry
深淵を覗く時
NEW Topics
初めてなのに懐かしい  Fate stay night
さらば上石神井
過ぎ行く2013
現実はドラマティックを狙わない
新生ライフ
アイウエオの歌
文は人なり
曲線美
風立ちぬ
ぜろせん!
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

星 ゆう輝

Author:星 ゆう輝
人生50年、オタク歴40年弱、母親業四半世紀。老眼とボケが迅速に進行中。麗しいロボ執事をはべらせるのが老後の夢。

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。