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2009. 10. 01  
「長すぎて読めない」と言われたw
いくら自己満足が第一目的だとしても、確かにやりすぎたと思い、大いに反省。
そもそも、私のダラクサ文読むより、塩野さんの本をじかに読む方がはるかに面白いし、ためになるし、確実でございますよ皆様。

さて、ローマ人の物語8巻目「危機と克服」

子供も持たず、後継者も指名しないまま自死したネロの後、ローマはわずか1年ばかりのあいだに3人の皇帝が即位しては死んで交替していくという、テラカオスに突入していくのだった。まさに乱世。あわやローマ帝国最後の1年となるところであったそうな。
すったもんだをなんとか収め、確固たる皇帝の仕事を始めたのは、叩き上げの軍人皇帝・ヴェスパシアヌス。彫像を見る限り、なんとも親しみやすい印象のオッチャンである。バランスのとれた常識と、優れたユーモアセンスの持ち主であったようだ。在位は10年。国勢調査結果を元に、税徴収の精度を上げて国庫の充実に努める。繊維業者が公衆トイレの屎尿から素材加工の原料を集めているのを知って、それに課税する。次代皇帝の長男に「そこまでしなくても」と非難されると、ひとつかみの銀貨を息子の鼻先に付きだし「臭うか? 臭わないよな? でもこれが小便税の一部なんだ」と言ったそうな。素晴らしいリアリストだこと。内乱であわや滅びかけたローマ帝国は、ヴェスパシアヌスの実際的かつ健全な統治で息を吹き返して安定したのだった、と。
病で亡くなりかけるとき、「可哀相なオレ、どうやら神になりつつあるようだよ」と冗談を飛ばし(皇帝は死後『神君』の称号が与えられることが慣例化していた)、いよいよという時、寝台から立ち上がり「控えおろう! 我はこれから神なるぞ!」と叫んでこと切れた、と伝えられる。やたらとカッコイイではないか。
だが、小便税の祟りか、今でもヨーロッパでは公衆便所のことを「ヴェスパシアーノ」と呼ぶそうな。なんてこったい/(^o^)\

後を継いだのは、長男のティトゥス。父の薫陶宜しく、善意に満ちあふれた善政の人だったが、不運にも、ヴェスヴィオス火山の大噴火(ポンペイが一晩で飲み込まれたという、アレだわな)や、ローマの大火などの厄災の対策に駆けずり回るハメになり、僅か2年の在位であっけなく病死してしまう。過労死だったのかもしれない。死んだとき、すべての人が嘆き悲しんだといわれるほど慕われていたそうな。実はこの人、いかつい顔に似合わぬ、悲劇の恋物語の主人公でもあったのである。己が手で打ち倒した敵・ユダヤの王女ベレニケとの世紀の熱愛! だが国のため、平和のために一生の恋を捨てた男! 詳細は塩野さんの本で! 

恋をあきらめ、独身で死んだティトゥスの後を継いだのは弟のドミティアヌス。在位15年。
この人の皇帝としての業績評価はどうも微妙なようだ。悪政の後に暗殺され、その後記録抹消刑に処された、とされる。同時代周辺の史家の評価は特にさんざんだったようだが、最近の発掘などの成果で、多大な公的事業やゲルマニア防壁建築など、精力的に統治したことが判ってきた人のようでもある。だが、財務管理を一手に握る終身財務官就任など、かなり独裁的なことはやってきたのは確かだ。これでは元老院に憎まれるのも当然。
暗殺は、関係が悪化していた妻に仕える解放奴隷によるものだそうだが、殺されたその日のうちに元老院が素早く次の皇帝を擁立していたり、あまりに用意周到過ぎる動きをあからさまに残しちゃっているので、どうみても元老院の陰謀で消された、というところだろう。

で、元老院があらかじめ準備していた次の皇帝が、高齢で後継者たる子供にも恵まれていないという、まことに元老院側としては都合のよろしかったであろうネルヴァである。在位は僅か2年。後継者に、トライアヌスを指名してあっさり世を去る。

ローマ史上初、属州(現スペイン)出身の皇帝の誕生である。
そして、ローマは五賢帝時代、黄金の世紀とまで呼ばれた絢爛たる繁栄の次代に突入していくのだった、そうな。


ユダヤ民族の壮絶なる大反乱や、そろりそろりと浸透してきたと見られるキリスト教徒の動きなど、一神教による大いなる影響の影がうっすら差してきた印象。ローマ人はどこまでもリアリストであり、30万の神を奉じていたといわれるほど宗教には鷹揚であり、そこが文明を高めていった力の根元でもあったと思うのだけど、どうにもこうにも「ローマが滅んだのは一神教のせいじゃないの?」という疑惑と不安が高まる今日この頃である。まぁ、先のお楽しみではありますの(´w`)



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羅馬帝國物語
>長文反省
いえいえ、アテクシは滅多外部リンクのシトんとこまで日記
覗きにはイカないんでつけど、星さんのこの「羅馬帝國物語」
シリーズは別。楽しみにしておりますことよw
NoTitle
>長文反省
いや、今回も長いよ!w  (´∀`)ノ

ゆう輝さんのローマシリーズ面白いです。
実際に読んでいると、それ程長く感じません。
(ただ、ブログをアップするのに、どれ位時間をかけているのか興味はあります。)

歴史モノは好きなのですが、本を買うほどお金が無いのが辛いところです。  (´・ω・`)b


あと遅レスですが、「二十歳のケーキ」も名文でした。
感動した!



Re: 羅馬帝國物語
まんもさん>
ありがとうございます。正確には「羅馬帝国物語感想」でしかなくて、とにかく塩野さんの著書の素晴らしさを伝えたい! という動機ではあります。でも、文庫化以来、静かなるブームがずっと続いているようではありますね。
読者がもっともっと増えて欲しいです。でもって「カエサル最高、キャー♪」とか「ハドリアヌス×アンティノー本売ってクレクレ!」とか、そういう盛り上がりが欲しいんですよw
Re: NoTitle
ベルさん>ありがとうございます。
今回も長い>ひー。ざっくり書いたつもりでこのザマ(;´ρ`)
ブログをアップするのは、そうですね、どれもたいてい一晩かかります。最近は特に時間をくうので、ネトゲ(AION)にログインするヒマが無くなりました。か、課金もったいない!w
で、さらにお恥ずかしいのですが、最近読んでる歴史の本は全部図書館から借りています……。
塩野先生、ごめんなさいごめんなさい、アマゾンのリンク貼ってますのでどうかお許しくださいorz
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星 ゆう輝

Author:星 ゆう輝
人生50年、オタク歴40年弱、母親業四半世紀。老眼とボケが迅速に進行中。麗しいロボ執事をはべらせるのが老後の夢。

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