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2011. 05. 21  
老眼も進んで、読書のはかが行かなくなっていたのだけど、御命日が近い季節だからなのか、ちょっと一気に火がついたように「伊集院大介シリーズ」をまとめ読みしていた数日。

「樹霊の塔」
「女郎蜘蛛」
「逃げ出した死体」
「六月の桜」


着物、という服飾文化全般についての思いの深さがそのままボリュームになったかのような女郎蜘蛛と、おそらくはあらゆる伊集院大介モノの中でもっとも壮絶な内容と言うべき「六月の桜」が圧巻だった。
特に後者、筆致は時代がかった耽美なものであっても、そこに描き出されているのは例えば今のネット用語に置き換えるならば「ニート」「引きこもり」「コミュ障」「厨二病」「DQN親のDV」などの、現代が抱える問題の最先端を鮮やかに抉り曝け出すもの。
伊集院大介の事件簿には、天狼星やゾディアックなど、より凄惨なもの、残虐なもの、グロテスクなものはあるのだが「壮絶」という言葉が一番似つかわしいのはやはりこの「六月の桜」ではなかろうか、と思うのだった。
ニート、ヒッキー、人格障害に厨二病なんぞ、今まさに売れ続けているラノベなどの小説にはあふれんばかりに描かれてはいるだろうが、この「六月の桜」独自の恐るべき要素は

「そんなもの別に今の若者に限ったものでもなんでもないし」

と言わんばかりの身も蓋もない冷酷な事実なのだと思う。
人類にとってそれらは普遍的なもの。昔から当たり前にあるもの。
現代が問題にすべきはそれがかつて無いほど拡大し続けている、ということになるのだろうか。それともこれはまったくの的外れで、見るべき方向は見当違いなのか。大介さんならなんと言うだろう。フィクションのキャラでありながら、時代にそって順当な加齢を続けた大介さん。あの稀有な才と人格をもってしても、現代そのものには追い付きかねる日が来ていたのだろうか、という気もする、ファンにとってほろ苦いオハナシ。

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人生50年、オタク歴40年弱、母親業四半世紀。老眼とボケが迅速に進行中。麗しいロボ執事をはべらせるのが老後の夢。

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