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2011. 06. 03  
ノイタミナ枠で放送中のCがいよいよ佳境に入ってきた。(あの花もだけど)

TVアニメという表現を通して経済を哲学する、というかつてないほど独特で野心的な内容の「C」。
SF、としか言えないような超絶設定が導入されており、いったいどういう物語になっていくのかまったく見当もつかなかったのだが、ようやく構造らしいものが見えてきた気がする。
ヴァーチャルワールドのように見える「金融街」の崩壊が、すなわち現実であるはずの物理世界に即座に影響を及ぼしていくこと。
その様がドット欠けのように起こるシーンが今回見られた。
じゃあつまり、私たち視聴者が「現実」と思っていた世界もまた、ヴァーチャルなものでしかない、ということなのか? と。
ヴァーチャル世界の中にさらにヴァーチャルがある。それが金融街。入れ子構造。
ここまで想像して、主題歌のタイトルがまさに「マトリョーシカ」であることに思い至る。

資本主義経済が人類にもたらしたもの、特にこの日本にもたらした事、その容赦ない現状をズルムケに示しつつ、完結後に視聴者が抱えるであろう心理的負担に逃げ道を与えうる可能性、それがヴァーチャルのマトリョーシカ構造であるのかもしれない。破滅が来るけど、悲惨だけど、これは仮想に過ぎませんよ、ということ。でも、今まで語ってきたことは現実に起きていることの寓話ですよ、ということ。現実の厳しさの中でも希望を喪わずに済む蜘蛛の糸としての「仮想現実」。

ただ、これではあまりにベタベタであるので、「こうなっては欲しくない」というのが正直なところ。

つい先ほど、監督の中村健治氏のインタビューを見つけた。実に繊細で透徹した視線が伺える内容。是非にオススメ。

現状を見据えて、問題点を明確にした上で、私たちは現実を生きていかねばならない。そのために「物語(フィクション)」の表現は、それがどんなに不要なものと言われようとも思われようとも、必須なのである。「希望」を示すためである。食物の栄養が生命維持に必須であるように、希望は心の栄養なのだから。
創作にまつわるこの大原則を、中村監督は明確に保持しておられるようなので、深い信頼をもってCの物語の行く末を見守りたい。

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人生50年、オタク歴40年弱、母親業四半世紀。老眼とボケが迅速に進行中。麗しいロボ執事をはべらせるのが老後の夢。

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